ジャガイモのベランダ栽培にチャレンジ!プランターでも収穫できます。
- compactagri
- 2022年1月10日
- 読了時間: 6分
プランターでジャガイモ栽培するイメージってありましたか?広い畑で栽培するイメージが強いかもしれませんが、ジャガイモはプランター栽培も十分可能です!だからお庭がないマンション住まいでもベランダーでジャガイモの収穫が楽しめるんです。ジャガイモはしっかりとした種イモさえ選べば、失敗しづらい野菜と言われていて初心者にもオススメ!特に、春ジャガイモは種いもが腐りづらく、失敗も少ないです。今回は種イモの選び方、芽出しの方法、プランターでの栽培方法やコツについてご紹介していきます。

栽培に必要なスペース
ジャガイモのプランター栽培に必要な、推奨プランターサイズとスペースは以下の通りです。
◉プランターサイズ
プランターもしくは栽培袋を利用
・プランター(深さ40㎝以上、容量20L〜30Lの深型サイズ)
・栽培袋(60㎝×100㎝の肥料袋、米袋、麻袋、土のう袋などを利用)
→野菜栽培用に培養土と袋がセットされたものも販売されています。
◉必要なスペース
幅:60㎝ 高さ:70〜100㎝ 奥行:50㎝
栽培に適した時期

春と秋の年2回栽培できます。
◉春うえ
植えつけ:2月中旬〜3月中旬
収穫:6月上旬〜7月上旬まで
◉秋うえ
植えつけ:8月中旬〜9月中旬まで
収穫:11月中旬〜12月中旬まで
準備するもの
◉プランターもしくは栽培袋
・プランター(深さ40㎝以上、容量20L〜30Lの深型サイズ)
・栽培袋(60㎝×100㎝の肥料袋、米袋、麻袋、土のう袋、野菜栽培専用袋など)
◉培養土
◉鉢底石
◉化成肥料
◉じょうろ
◉種イモ
栽培のコツ その1 種イモ選び
ジャガイモを失敗なく栽培するには種イモ選びがとても重要!食用のジャガイモは、種イモとして使わないで下さい。食用ジャガイモは食用に問題ないレベルのウィルスに感染していることがあり、これを種イモとして使用すると栽培中に病気になる可能性もあります。必ずホームセンターや園芸店などで、種イモとして販売されているものを使いましょう。その時に「種イモとしての検査に合格している」という記載があったり、上記のような「種馬鈴しょ検査合格証票」が添付されているとより安心です。
栽培のコツ その2 芽だし
種イモは植えつけ前に「芽だし」をします。順調に生育させるためにとても重要な作業です。ジャガイモは気温10℃以上で芽が出てきます。芽だしの期間は環境にもよりますが2〜3週間ほどかかるので、植えつけ予定日から逆算してスタートしましょう。春のジャガイモは2月下旬〜3月中旬に植えつけるので、2月初旬〜中旬までには「芽だし」をスタートすると良いでしょう。
◉芽だしの方法
丈夫でしっかりとした芽を出すために、下記の条件に気をつけて2〜3週間を目安に芽だしをします。
①程よく光があたり、雨があたらない場所
②10℃〜20℃の温度が保たれている場所
→夜間10℃以下になる場合は毛布などをかけて保温対策を!
※強い光があたる場所では種イモが高温になってしまい、暗い場所では芽が白く貧弱になります。強すぎない程よい光が必要なので、置き場所に気をつけましょう。
2月5日撮影 晴れ 最高気温16℃
最高気温が15℃を超える日が増えてきて、程よく光があたるベランダで芽だしスタート!
日中は外、夜は寒いので家の中に避難。
2月10日撮影 晴れ 最高気温15℃
5日経過。真ん中「インカのひとみ」と右「インカのめざめ」は芽が出てきました!
種イモの表面が少し緑化してきて新芽が出てきたら「芽だし」完了です!
芽の色は黒っぽかったり、赤っぽかったり、品種により異なります。
植えつけ準備
植えつける種イモの大きさは1片50g前後が目安です。50g以下ならそのまま植えつけますが、大きいものは縦に半分に切り50g前後の大きさにしてから植えつけます。
◉種イモの切り分け方とポイント
①芽の数がなるべく均等になるよう、縦に切り分ける
②切り口を上に向けて、風通しの良い場所で2〜3日乾燥させる
→表面がコルク状になればOK!
③乾燥させる時間が無い場合、切り口に草木灰をまぶす
②③は種イモの腐敗を防ぐために重要です!!
栽培スタート
◉プランター(栽培袋)の準備
・プランター
底に鉢底石を敷き、その上にプランターの縁から5㎝くらい下まで培養土を入れます。
・栽培袋
用意した袋は、2/3くらいの高さで端を外側へ折ります。
底に鉢底石を入れ、その上に半分くらいの深さまで培養土を入れます。
※野菜栽培専用の栽培袋は、培養土もセットされていて準備なくそのまま使えます。
・培養土について
ジャガイモはpH5.0〜5.5のアルカリ性に傾いた土壌で、美味しく収穫出来ます。
市販の培養土であれば、何も加えずに利用できます。
◉植えつけ
20㎝間隔で深さ5〜6㎝の植え穴を作り、種イモを置いて10㎝ほどの土をかけます。
切り分けた種イモは切り口を下にします。
植えつけ後はたっぷり水やりをしましょう。
◉芽かき、追肥、土寄せ
植えつけから1ヶ月ほど経ち、芽が10〜20㎝ほどになったら芽かきをします。1つの種イモに対して元気の良い芽を1本だけ残し、他の芽を取り除いていく作業です。残す芽の根元を片方の手で押さえて抜けないように注意しながら、不要な芽を引き抜くか、ハサミで切ります。
*1回目の追肥
芽かき後に行います。芽のまわりに化成肥料30gをパラパラとまき、土と軽く混ぜあわせます。
*2回目の追肥
花が咲き始めたら頃に行います。1回目の追肥と同様に、芽のまわりに化成肥料30gをまき、新しい土を10㎝分ほど足して肥料と軽く混ぜあわせます。
◉土寄せ
ジャガイモは成長に伴い、土から顔を出すことがあります。土から出た部分が日光に当たると、その部分は緑色に変色する「緑化」をおこしてしまいます。緑化した部分には有毒物質「ソラニン」が含まれ、食中毒を起こすので食べられません。この「緑化」を防ぐために、土から顔を出した部分に土をかぶせていく「土寄せ」が必要です。ジャガイモを傷つけないようにしながら、スコップなどで周りの土を優しく寄せていきましょう。
◉収穫(種まきから90日後〜)
葉が黄色く枯れてきたら収穫のタイミングです。茎の根元を持って引き上げます。土の中にイモが残っていることがあるので、掘り残しがないように手で土の中を探しましょう。
土が湿っているときに収穫すると、その後にジャガイモが腐りやすくなります。晴天が続いて、土が十分乾いている状態で収穫しましょう!1つのプランター(栽培袋)から、大小あわせて10〜20個くらい収穫できます。
◉収穫後
収穫後は水洗いをせずに、風通しの良い場所で乾燥させます。乾燥後は土がついたまま新聞紙などに包み、冷暗所で保存しましょう。
ジャガイモの栽培まとめ
◉栽培適期
*春うえ
植えつけ:2月中旬〜3月中旬
収穫:6月上旬〜7月上旬まで
*秋うえ
植えつけ:8月中旬〜9月中旬まで
収穫:11月中旬〜12月中旬まで
◉推奨プランター(栽培袋)サイズ
・プランター(深さ40㎝以上、容量20L〜30Lの深型サイズ)
・栽培袋(60㎝×100㎝の肥料袋、米袋、麻袋、土のう袋などを利用)
→野菜栽培用に培養土と袋がセットされたものも便利
◉種イモ準備
病気を防ぐためにも、食用は絶対に使わない!
園芸店やホームセンター、ネットなどで購入可能
種イモ検査合格済みの表記や証票が付いていると安心
◉芽だし
植えつけの2〜3週間前から芽だしを行う
芽だしの環境条件(気温10〜20℃が保たれていて、適度に光があたる場所)
50g以上の種イモは芽の数が均等になるよう、縦てに切り分けて切り口を乾燥させる
◉植えつけ
20㎝間をあけて植え穴を作って植えつける
切り分けた種イモは切り口を下にする
◉芽かきと追肥
芽が10〜20㎝になったら、1つの種イモに対し元気の良い芽1本を残して取り除く
1回め追肥:芽かき終了後、化成肥料30g
2回め追肥:花が咲き始めた頃、化成肥料30gと10㎝分の増し土をする
◉土寄せ
ジャガイモが土から顔を出していたら、周りの土を寄せてかぶせる
◉収穫
植えつけてから90日後、葉が黄色く枯れてきたら収穫のタイミング
根元を持って引き上げて収穫
掘り残しが無いように、土の中を手で探る
以上、今回はジャガイモのプランター栽培・ベランダ栽培についてご紹介しました。ちょっとした工夫でベランダでも芋掘りが楽しめちゃいます。しっかりした種イモを選び、芽出しのポイントさえ押さえれば大丈夫!ぜひご家族でチャレンジしてみてくださいね。
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